2020年の2月~3月にかけ新型コロナウイルスの影響でマスクの転売が問題になりました。
店頭のマスクを買い占め、ヤフオクやamazon、メルカリなどで高い時には10倍で販売。
すぐに国が対応し転売禁止としましたが、コロナウイルスの国の対応は持続化給付金で再び問題になりそうです。
なかなか難しい給付金の条件ですが、副業などで収益がある方についても給付の対象になるのかなども調べてみましたのでご覧ください。
マスク転売で稼いだ貯えで持続化給付金申請
5月から申請が始まる持続化給付金や1人10万円支給。
事業の継続や休業などで生活が困った人が受給出来る国の政策です。
会社の倒産や、雇用を解雇された方が受給できるのは大変助かる制度なのですが、
本来支給されるべきでない人も支給の対象になり得るのです。
持続化給付金のおさらい
持続化給付金は前年度の同じ月の売り上げと比べて今年の売り上げが50%以上減っている法人や個人事業者に対して支払われる給付金です。
給付金なので返済はありません。
法人であれば最大200万円、個人事業者であれば最大100万円が支給されます。
1つ例として取り上げます。
去年の1月の売り上げが30万円、2月が40万円、3月が40万円の売り上げがあった事業者があるとします。
今年は売り上げが落ち込み、1月は25万円、2月は20万円、3月は20万円と毎月の売り上げが低下してしまいました。
この場合、2月や3月が50%以上売り上げが低下した月に該当します。
この売り上げが50%以上の低下している月の減少額20万円×12か月した金額が対象になります。
20万円×12=240万円になりますが、定めてある上限までの金額、
法人だと200万円、個人事業者だと100万円が支給されます。
転売で荒稼ぎした業者
通常20%程しか利益が取れない転売に比べて、マスクの転売は10倍の値段で売買されていた為、凄く利益率の高い商品でした。
500円で購入したマスクを5000円で販売し、手数料などが引かれても4000円程手元に残ったと言われています。
転売ヤーの中にはマスクで通常の3倍~5倍の利益を2月に稼いだ人も多いようです。
無論、例年に比べて稼げているので豊富な貯えがあります。
この貯えや1人10万円の給付金を利用し、楽勝で持続化給付金が得られてしますのです。
不正受給の手口
今回問題になる給付金を不正受給する手口とは、いったい何なのでしょうか?
その方法とは「1か月仕事を休むだけ」。
給付金は2020年の売り上げが2019年に比べて50%減少しているかが対象になるので、給付が決まった5月以降に働かない、もしくは50%売り上げを下げるだけで給付金が受け取れてしまうのです。
給付金不正受給の例
毎月200万円の売上がある転売業者がいたとします。
利益は40万円ほどです。
今年はマスクの転売で1月、2月は売り上げが伸び300万円になりました。
利益率も良く、利益は60万円です。
5月、持続化給付金が正式に決定しました。
家族1人あたり10万円の支給も決定。しかもマスクで蓄えた貯金があります。
1か月働かないと5月の売り上げは思惑通り、ほとんどありません。
もしくは転売の仕入れは行っておいて6月以降に出品をします。
これで去年の200万円の売り上げから50%以上落ち込む月が発生し給付金の申請対象になります。
おまけに、国から1人あたり10万円の生活の補助も出ます。
再度言いますが、法人で200万円、個人で100万円です。
転売業者だけではない
実は転売業者だけではありません。
個人事業者は特に収入を操作することなんか容易いです。
法人も個人も、売り上げを1か月50%以下に落とせば良いだけなので抜け穴はいくらでもあります。
1人~2人の法人や個人事業主で1か月生活する貯金がある方は必ずと言って良いほど申請するでしょう。
国の想定では約130万社が対象になると想定していますが、確実に申請者はその数を上回ります。
来年以降、今回の政策のツケは全国民に回ってきます。
自分達だけではなく、子供の世代にまで負担は重くのしかかるのです。
東日本大震災の復興税のように、何十年も税金が増額されることは必須です。
副業でも持続化給付金は対象になる?
副業を行っている方で2019年より売り上げが下がってしまった方は、自分が対象になるのか気になるところだと思います。
副業でも申請は出来ます。
しかし、条件があり確定申告をしていること。
どこかに勤めていて、副業の売り上げを雑所得として申告している方は対象外です。
事業を行っているとみなされるかどうかがポイントみたいです。
最後に
本当に困った方に使ってもらえるのであれば納得は出来ますが、給付金を本来もらわなくても良い事業者が受け取れる仕組みには納得出来ないです。
こんなことをする人が多ければ多いほど経済は回らなくなり、負のスパイラルに陥ってしまいます。
誤解のないようにお伝えしておきますが、マスクを転売した業者が絶対的に悪い訳ではありません。
私も会社で一部転売も行っていますし。
ただ世界的レベルの窮地に利益を得ようとする人がいたら・・・あなたはどう思いますか?